Mastodonプロジェクトが開発者を募集中
オープンソースの分散 SNS システムを開発している Mastodon プロジェクトが,開発者を募集しています.現在の募集条件は,リモート開発で,年間の報酬はおおよそ79,200〜85,000ユーロ(約1100万円)とのことです.
Mastodon は,Twitter に似た SNS(ソーシャルネットサービス)システムです.ユーザは500文字の短文や画像,動画などを共有し合うことができます.
このサービスは,従来,一部のネットユーザに認知されていましたが,昨今,再び注目を浴びるプロジェクトになりました.というのも,Tesla や SpaceX などの CEO をつとめる大富豪 Elon Musk が Twitter を買収してから,Twitter の運用体制や運営方針に疑問を持つユーザが増えたためです.Twitter の代替サービスとして,Mastodon に白羽の矢が立ったというわけです.
Mastodon と Twitter の大きな違いは,Twitter がひとつのシステムで全ての機能を提供するサービスであるのに対して,Mastodon は複数のシステム(インスタンスと呼びます)が分散し,協調しながら動作する点にあります.
このため,Mastodon には Twitter のような中心となるシステムはありません.個人や団体がサーバ上に Mastodon インスタンスを立てれば,それが小さな Twitter のようなシステムとして動作します.小さなインスタンスは,ネット上にある他のインスタンスと協調し,より大きなシステムとして動作します.
昨年末には,アクティブユーザが250万人を超え,ACM のような有名な団体が独自のインスタンスを立てるようになるなど,Mastodon の利用は拡大しています.
さてそこで,現在,Mastodon プロジェクトでは,開発にあたって以下の職種を募集しています.
いずれの職種も以下の要素技術を備えていることが望まれますが,ウェブ開発の経験のある開発者にとっては,特別な要素技術ではないと思われます.
- Ruby, Node.js
- Ruby on Rails
- React, Redux
- Postgres, Redis, Elasticsearch
- GitHub
年収1100万円という額は,賃金が伸び悩んでいる日本のソフトウェア開発者にとっても,非常に魅力的な額だと思われます.今後は,ソフトウェア開発者も,積極的に海外のプロジェクトを手掛けることで,外貨を稼ぐことが普通になるかもしれませんね.